「お前は飛ばないから、曲げないことを追求しろ」と研修生時代に師匠からいわれたのが芹澤理論誕生のきっかけ。藤田寛之を賞金王に導いたその手腕を多角的に検証してみた。
練習ラウンド中はさまざまな悩みに対してていねいに答える姿が印象的。ふたりの師弟関係は今年で20年になる
ゴルフの基本はプロもアマも同じ。
アマには最初にやるべきことが存在する
ボディターンという言葉の流行後、スイング理論は肩と腕の三角形を保ってフェースアングルをキープするのが主流です。しかし、それは「手を正しく使える」という前提条件のうえで成り立つもの。それがクリアできていない多くのアマチュアは、ボディターン以前にやらなければいけないことがあるのです。「手を使うのはタブー」という風潮に惑わされてはいけません。手を使わなければボールはつかまりません。ゴルフは手打ち。手をもっと積極的に使いましょう!
手を正しく使えるかが、スイングづくりの分岐点です
芹澤塾長の金言[1]
「チーピンは出世の妨げ」
試合中にチーピンを1発でも打つと、怖くて振れなくなってしまう。これはプロにとって致命的。わたしもドローヒッターでしたがチーピンに悩み、26歳で持ち球をフェードに。すると、ショットの精度が向上してシード入り。そして初優勝。フェードにこだわるのはそのためです。
芹澤塾長の金言[2]
「スイング理論はグリップで変わる」
スイング理論はひとつではありません。たとえば藤田のグリップはフック、宮本と上井はスクエアなので、クラブの上げ方や腰の切り方が異なります。フックグリップは腰を早く大きく切らないとチーピンに。スクエアグリップは腰を切りすぎるとフェースが開いてしまいます。
芹澤塾長の金言[3]
「素振りでシングルになれる」
わたしは研修生時代、毎日素振りをしました。スイングづくりにおいて、素振りはボールを打つより効果的。「当てたい」「飛ばしたい」という欲が消えて、バランスのいいスイングになるからです。場所を選ばず、お金もかからないので、素振りに勝る練習法はありません。
賞金王を獲れたのも芹澤プロのおかげです!
スイングを見る眼、「観察眼」が並はずれていて、不調の原因を一発で見抜いてくれます。日ごろのアドバイスは、より実戦的なカラダの動きやクラブの動きが多いですね。「緊張した場面ではこういうミスが出やすい。だから、どうすればいいのか」といった虎の巻まで教えていただけるので、とても感謝しています。
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