フェードの最大の特徴は、抜群の安定感と正確性。それに加えプロのように飛距離も出せる“極上”の球筋にするための技術を真のフェードをトッププロに指導する阿河コーチがレッスンします!
写真=小林司、前田俊二、中野義昌/協力=井山ゴルフ練習場
阿河徹 あが・とおる
1976年生まれ。大学在学中に渡米してゴルフ理論を学び、帰国後は内藤雄士コーチのチーフインストラクターを務めた。現在は独立し、谷原秀人や藤本佳則などのコーチを務め、井山ゴルフ練習場(東京都世田谷区)でアマチュアも指導中。
フェードってどんな球?
少し左に打ち出して真っすぐ飛んで落ち際に右に曲がる
目標よりほんの少し左に打ち出し、直線的に飛んで最後に少し右に曲がるのが極上フェード。直進力が高く、飛距離が出る。スライスは大きく左、もしくは右にプッシュ気味に出て、大きく右に曲がる球なので距離が出ない。
本物のフェードは“ヘッドを走らせないドロー”と思ってください
スライスとフェードのいちばんの差は、球がつかまっているかどうかにあります。わずかに左に打ち出して直線的に飛び、落ち際に少し右に曲がるのが真のフェード。打ち出しから大きく弧を描いて右に曲がるスライスとは別物です。
データ上で見ると、フェードもスライスもスイング軌道はアウトサイド・イン。しかし、軌道とフェースの向きの合成角はよりシビアで、1~2度程度のオープンに収まるのがフェード、5度を超えてくるとスライスになります。
フェードのスイング軌道は、データ的には2~3度程度のアウトサイド・インですが、感覚的にはかなりインサイドから球をとらえており、ドローと大きな差はありません。ドローの感覚でスイングしながらヘッドをあまり走らせず、フェースの開閉を抑えて球をとらえることでコントロール性を高めたのが、極上フェードといえるでしょう。
ポイント①
軌道はわずかにアウトサイド・イン
スイング軌道はアウトサイド・インだが、その度合いはごくわずか。もともとスライスを打っていた人にとっては、インサイドから下ろすくらいの感覚が必要。
ポイント②
打ち出し方向は目標より左
ごくわずかなアウトサイド・イン軌道で球をとらえるフェードの場合、打ち出し方向はアライメントの向きよりもわずかに左になる。
ポイント③
フェースの開閉量が少なめ
フェードはドローと比べて、フェースの開閉量が少ない。インパクト時の誤差が小さいため、ボールをコントロールしやすく、安定性が高いのが最大の特徴。
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