打ち上げでグリーンを狙う際、番手を上げ、振り幅をコンパクトにして軸を保って打ったら…全然ショート。番手を上げたのに!と嘆く前にこれを読んでほしい。
写真=構成=長沢潤/協力=東京五日市カントリー倶楽部/写真=田中宏幸
レッスン=鈴木草寿 すずき・そうじゅ
1973年生まれ。24歳でゴルフを始め、脱サラして30歳でプロに。現場でいい結果を導く実践的レッスンを心がけている。東京五日市カントリー倶楽部所属。東京都出身。
47歳。172cm、73kg。ゴルフ歴10年。プレーも練習も頻繁にしなくなり、距離合わせの感覚が薄れてきた。
深谷祐二さんのスイング

▲振り幅を小さくしたうえ体重が右に残るなど、距離を落とす要素が重なり合うと大きくショートする
苦手なシチュエーション
左足上がりからグリーンを狙う
ミスのパターン
振り幅を小さくし体重移動も小さくすると想定外に飛ばなくなる

▲足場が不安定なのでフルスイングすればミスになる。だが、振り幅を小さくすればいいわけではない
傾斜のショットは適度な体重移動が必要になる
左足上がりは、距離が出にくくなるので番手を上げます。さらに、フルスイングをするとバランスを崩しやすいので、振り幅を小さくする。ここまではOKです。
しかし、バランスの崩れを最小限に抑えようとして軸を固定して振ると、傾斜の影響で右側に軸がズレてしまいます。そうすると、アッパーブローになってロフトが寝るため、ボールが上がりすぎて距離が出ません。
また「いつものように体重移動しよう」と意識しても、バランスを崩してミスが出ます。傾斜では、体重移動は少なすぎても、多すぎてもダメなのです。適度な体重移動が必要になります。

▲左足上がりの傾斜の影響で、右に体重が残った。「打ち上げよう」とした動きになって距離が落ちてしまった
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苦手克服方法
傾きに応じて体重移動を調節する
フィニッシュで左股関節にシワを作る
体重移動は意識して作るのではありません。カラダを適切に回せば、結果として必要なぶんだけ体重移動していると考えてください。左足上がりでトップを高く上げすぎると、傾斜の影響で左足に体重が移ってしまいます。それを防ぐために、トップは肩の高さにとどめると、右足にしっかり乗れます。
ダウンスイングで体重移動するのですが、無理に右足をけろうとする必要はありません。気をつけてほしいのは、左股関節にシワを寄せる動きです。それによって、必要なだけ体重が移動して、左足に乗ることができます。上半身が浮き上がることもなくなり、フィニッシュの大きさも自然に小さくなるでしょう。振り幅は小さくなっていますが、左への体重移動はきちんとできているので計算した距離が打てます。

▲振り幅をコンパクトにし、トップで右足に乗る。フィニッシュでは左股関節の部分にシワを作る

▲傾斜に応じて必要なだけ体重は移動する。その結果、右カカトは自然に浮く
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