レッスン

2013/11/18 20:40

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地上最強生命体
武井壮の"百獣の王"ゴルフ
最強への道其の11


夏ラフ攻略は
「木登り」「昼寝」で


東京オリンピックは選手として出るのが第一目標。ゴルフだって可能性はゼロじゃない。もし代表になれたら、ゴルフを一番楽しめて盛り上がる競技にする。それが武井壮、最大の役割だ!



[編集部]2020年東京オリンピックが決まりましたね。アスリート武井壮は、どういうスタンスで加わりますか?

武井 スタンス? 選手として参加してやろうと企んでいますよ!  

――年齢では47歳になるわけですが、解説とかサポーターではなく選手でですか?

武井 もちろん。どんな競技でもいいんで出場することを目指します!

――ゴルフも16年のリオデジャネイロから再開されますから、東京オリンピックでも行われるでしょうね。でもさすがにゴルフでは……。

武井 たしかにむずかしいでしょう。松山(英樹)くんのような怪物もいるし。でもゼロではない。最近また劇的にうまくなってきているんで。その話は後日じっくりしましょう。

―― まだ代表選手の人数も決まっていませんが、もしふたりなら松山くんと武井さんってこともありえると?

武井 何度もいいますが、ハードルは高く可能性も低いですが、ゼロではない! それにボクがもし出場したらゴルフを一番盛り上がる競技にしますよ。


オリンピックで松山くんとインタビュー。こんな光景もゼロではない!

アスリートは観客とコミュニケーションを積極的にとるべし!

いまのアスリートに必要なのは「ふれあい」だ!

――ほー。それは頼もしい。具体的にはどんな方法で?

武井 アスリート(選手)には勝つ以外にも大切なことがあるんですよ。今回、オリンピック招致の最終プレゼンテーションで「お・も・て・な・し」ってのがありましたが、ボクはそれよりも「ふ・れ・あ・い」が大事だと思います。

――「ふ・れ・あ・い」って触れ合いですか?

武井 ゴルフは残念なことに一部のトップ選手以外、知名度が低すぎます。ゴルフには絶大な力があり、選手も魅力的なのに。それは触れ合いが少ないのが原因です。

――一つひとつお聞きします。まずは武井さんが思う「ゴルフの絶大な力」とはなんですか?

武井 あんなに簡単に「スゲー!」と思わせる競技はありません。バカーンと300ヤードも飛ばしたり、遠くからでもピンそばにドカーンと落としたり。ガシャーンと入れるチップインなんかもそう。人間の本能的なものに訴えかけるスーパープレーが何度も起きるんです。

――なるほど。ゴルフをやらない人でも、見るとすごいっていいますよね。「選手も魅力的」というのは?

武井 同じ競技をするのに年齢も体型もバラッバラで、じつに個性的。トラック競技や水泳ならみんな細い、投てき種目ならみんなゴツイでしょ。話したり付き合ってみないとわかりにくいですが、性格も十人十色で個性的です。

――職業柄プロゴルファーと接することが多いのでよくわかります。で、一番肝心な「触れ合い」とはどういうことですか?

武井 これはアスリート全般にいえることですが、いいプレーをすることがもっともいいことではないというのがボクの持論です。100メートル走で10秒を切っても、それをだれも見ていなかったらなんの価値もない。

――つまり、たくさんの人が見たいと思うようにならないといけないんですね。

武井 そのとおり! 多くの人に見てもらって、楽しんでもらうことで記録や成績以上の価値が出る。(石川)遼くんの社会的フィーバーは、その典型的な例ですよ。

――視聴率もギャラリーの数もすごかったですよね。

武井 遼くんがあれだけ勝ちまくって賞金王になれたのは、技術だけじゃないんですよ。彼がみんなに愛され期待されて、バーディを獲るのを見たがった。その力が加わってのことです。

――遼くんは、最終ホールの一番ギャラリーが多いところでバーディを獲る確率が高かったのはそういうことですか?

武井 ええ。見られているからと思って努力していると、本番で力以上のものが出せる。それは一種のファンやギャラリーへのサービスなんですよ。

――それが触れ合いと、どういう関係が?

武井 もっと単純なサービスが触れ合いです。取材でも一般の人と出会った会場や街でも、カベをつくってブスッとしているのが一番よくない。たくさん話をして、コミュニケーションをとってほしいんです!

――たしかに、会場では試合に集中しているから、街ではプライベートだからといえばそれまでですが、選手と話がちょっとでもできたらうれしいですよね。そんな機会があったら、その人のプレーが見てみたい、応援したいって気になりますもんね。

武井 でしょ。そんな簡単なことでファンが増え、多くの人が見にきてくれる。競技、選手の人気が高まれば、それ自体だけでなく、ゴルフに関わる人にだって多大なるメリットが生まれることをわかってほしいですね。

――武井さんは具体的に、どんな触れ合いをしますか?

武井 試合に出たら移動のときやティグラウンドに行くたびにギャラリーに話しかけますね。

――話しかけられたほうはうれしいし、貴重な体験になりますが、そんなに散漫な感じでいいんですか?

武井 そのくらいのことでプレーに支障が出るヤツは、メンタル弱すぎ。そんなんじゃ盛り上げることもできませんよ。強くなっても人気がなきゃ収入だってあがりませんしね。

――なんだか、スポーツ界の発展のためにとてつもなく深くいい話ですね。ぜひ日本ゴルフツアー機構や女子プロゴルフ協会で講演してもらいたいです。

武井 7年後のためのトレーニングで忙しいですが、オファーがあれば前向きに検討します。

――これから、ますます忙しくなっちゃいますね。

武井 講演も芸能活動もやっていながらアスリートでもある。それこそが全力、全開の百獣の王・武井壮ですよ!




●武井壮(たけい・そう)――1973年生まれ、39歳。陸上「十種競技」の元日本チャンピオン。98年から4年間アメリカにゴルフ留学し、USGAハンデ1.3を取得。08年にはプロゴルファー塚田好宣が全英オープンに出場する際にはトレーナーを務めた。全生物の頂点「百獣の王」を目指して日夜トレーニングにはげむ、あらゆる面で地上最強のゴルファー。メディアでは、フジテレビ「笑っていいとも」、TBSラジオ「たまむすび」、TOKYO MX「ニッポン・ダンディ」の月曜レギュラーとして出演中。

・オフィシャルサイト gogotakei.com/ 
・オフィシャルブログ ameblo.jp/zenkaiman/
・ツイッターアカウント @sosotakei

※武井壮の衣装は、ゴルフ場の許可をとったうえで、メディア出演用の衣装で撮影しています。

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