そのすべてがスコアアップにつながり、なんびとにも負けない最強ゴルファーになれる！人気絶頂のスーパーアスリート武井壮が、四国から弟子入りを志願する女子中学生に常識を覆す真剣ゴルフ上達法を教えます！


[編集部]　みらいちゃんは、この連載で武井さんが紹介する練習法を普段からやっているんだよね。

みらい　はい!毎回欠かさずやっています。

武井　グレートだね。超絶うまくなっているでしょ。

――その結果、みらいちゃんはスーパー中学生になれたわけですが、じつは練習嫌いという一面もありまして。

みらい　そうなんです……。ゴルフは大好きですが、練習はあまり好きではありません。

武井　なぜ嫌いなのかな?

みらい　飽きちゃうというか、長くやるのが苦手で……。

武井　それは天才のタイプだね。練習嫌いは、本当にやりたくないだけなのか、長くやりたくないだけなのかで大きく違ってくる。長くやりたくない人は天才が多いんです。

――天才は長く練習しなくても、才能だけでできちゃうってことですか?

武井　いや。そうじゃなくて、天才は練習を長くやる必要がないことを自然にわかっているんですよ。なぜ、長くやりたくないかというと、疲れるのが嫌なんです。

――疲れるから長くやりたくないなんて、アスリート失格なのでは?

武井　それはまったく逆!スポーツでは「疲れるのが嫌」というのは、わがままやさぼりじゃなくて、疲れた状態で練習することの無意味さを知った天才がいうことなんです。



――そういわれると「長く練習したくない」というのは天才らしい発言ですね。ただ、短くすればいいってもんではないですよね。

武井　練習をゲームにして、いつも自己ベストを狙うんですよ。

――ゲームに、自己ベストですか?

武井　みらいちゃんは、なんのために練習するの?

みらい　えーと……。いいスコアを出したいからです。

武井　ゴルフの目的ってそこでしょ。試合ならなおさら、いいスコアを出すことが一番の目的になる。時間や球数を決めてただこなすだけの練習は、全部じゃないけど試合でいいスコアを出すこととはかけ離れてしまうんです。

――練習を実戦に近づけるのがゲームですか?

武井　練習って時間とか数できっちり区切ってしまうとつまらなくなる。そこで、たとえば……。みらいちゃん、あの50ヤード先のピンの半径2メートルのエリアに、キャリーさせるつもりで20球打ってみようか。

みらい　はい!

(20球、打ち終えて)

みらい　15球くらいはキャリーできました。

武井　オッケー。ナイスアプローチだよ。いまのがみらいちゃんの参考記録ね。で、次からは15球からの自己ベストを狙ってね。



――20球全部キャリーするようになったらいいですね。

武井　その発想じゃダメ!次からは20球中16球キャリーしたら自己ベスト更新の目的をはたしたんだから即終了!そうすれば時間が短縮できるでしょ。


――どんどん更新して、20球で全部キャリーできるようになったら?

武井　そうしたら球数を10球に減らして、10球中のベストを狙う。時間も球数も圧倒的に減っていきますよね。

――更新できないときもありますよね。20球打っても14球しかキャリーしないとか。

武井　そういうときは、もう一度トライしてもいいですが、別の練習をすることをオススメしますね。アプローチで更新しないなら、アイアンで目標を狙ったり、ドライバーの飛距離の自己ベストを狙うとか。それも球数を決めて、更新できたら即やめてしまう。すると、練習メニューもうまくローテーションします。



――なるほど。いろんな練習を短い時間で、しかも集中しながらできますね。じつにムダがない!

武井　1球、0.1ミリ、0.01秒でもいいから、毎日、昨日の自分を超える。ボクは運動の天才だと思ったことがない。自己ベスト更新を繰り返してきたことで上達してきた、上達の天才なんです!

みらい　わたしも上達の天才になりたいです!もっと飛ばしたいので、毎日0.1ヤードでも伸ばせるようにガンバります!

――みらいちゃんって、いま12歳だけどドライバーの飛距離は210ヤードくらい。毎日0.1ヤード伸ばすと、1年365日で36.5ヤード。5年後の17歳のときは392.5ヤード飛んじゃうね。

武井　400ヤード近く飛ばす17歳っていうのは、それだけですごい価値のある存在ですよ。実際に400ヤードは無理だとしても、みらいちゃんには単にアンダーが出せるうまい選手ではなく、人々を魅了し夢中にさせる。そんなゴルファーになってほしいです。