レッスン


2014/5/2 21:23

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そのすべてがスコアアップにつながり、なんびとにも負けない最強ゴルファーになれる!人気絶頂のスーパーアスリート武井壮が、常識を覆すゴルフ上達法を真剣に伝授します!

[編集部] 冬季オリンピックを見て思いましたが、トップアスリートのトレーニングはすごいですね。

武井 オリンピック選手くらいになると、ムダのない理にかなった鍛え方をしていますよ。

――近ごろはとくに科学的トレーニングが盛んに行われているようですが、やはり武井さんも同じようなトレーニングをしているんですか?

武井 ボクは都会でダッシュしたり、ロケ先のホテルの部屋で筋トレをするくらいですね。そんな原始的なトレーニングで、よくその身体能力をキープしていますね。もっと動作の分析とかデータ化とか、科学技術を利用したほうがより最強になれるんじゃないですか?

武井 進化したテクノロジーを利用することは否定しません。でも、むかしはそんなものなかったでしょ。進化しすぎるのはある意味デメリット! そういうことを今月は伝えたいですね。原点回帰ですよ、原点回帰!

――原点回帰ってゴルフの上達にも必要ですか?

武井 もちろん。たとえば距離測定器。むかしは距離といえば、自分で見た感覚や歩測でつかんでいましたよね。それがいまは機械で簡単に測れる。それに慣れると自分のカンが鈍ってしまいます。測定器って電池が必要ですよね。突然、電池がきれてしまったらどうします? 測れない不安っていうのはハンパじゃない。ボクはもし世界中の電池が売り切れになっても大丈夫! そういう準備をきちんとしていますから。

――たしかに。ボクもラウンド中に距離測定器の電池が切れて、あせった経験があります。

武井 原点回帰して、そういう便利なものに頼りきらないことが大切ですよ。







――さっきカンといっていましたが、カンっていい換えれば「当てずっぽう」ですよね?

武井 「カン=感覚」です。ゴルフは感覚が重要で「感覚派」といわれるプロほど強いですよね。いいスイングだけの人は「うまい」とはいわれますが「強い」とはいわれません。

――そうですね。ボクもツアープロにレッスン取材をする立場でもあるのでよくわかります。賞金ランキングの上位の選手は本当に感覚的に優れていて、スイングや状況の変化を即座に感じて対応しています。

武井 感覚に優れているといわれる人は、単なるラッキーでカンが当たるわけではないんですよ。その感覚にはバックボーンがあるから正しく判断できるのです。

――感覚に対してのバックボーンとは?

武井 情報です。感覚に情報を入れると、なんとなくではなくなるんです。たとえば、先ほど距離の話が出ましたが、風による影響は距離測定器には出ませんよね。

――ええ。風は空中のハザードといわれるくらいで、どのくらい飛距離が変わるのか曲がるのか、いまだに正しく判断できません。

武井 ボクは風を読むときは、強さだけでなく重さも感じるようにしています。重い風はより強く、軽い風は強さほどの影響を受けないので。

――その重さは、どうやって感じるんですか?

武井 風の重さは気温と湿度によって変わる。だから、つねに気温と湿度を肌で感じるようにしています。これも肌で得る感覚のひとつで、得た情報を風読みに入れると、感覚で判断してもより正確なジャッジができるんです。

――プロに聞いてみると口では「なんとなくカンで」なんていったりするときがありますが、じつはたくさんの情報を入れたうえで決めているんですね。

武井 そのとおり。感覚あっての情報収集。情報あっての優れた感覚です。情報を感覚で得るために、便利なものに頼らず、感覚を磨くことを怠らないでください。

――もちろん武井さんは、距離測定器なんかもっていないんですよね。

武井 いや。もっていますし、使っていますよ。

――え!? それでは感覚が衰えてしまうのでは……。

武井 百獣の王のレベルになると、野生のカンがはたらきますからね。いつでもノープロブレムです!

武井 プロゴルファーですよ!




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