そのすべてがスコアアップにつながり、なんびとにも負けない最強ゴルファーになれる!人気絶頂のスーパーアスリート武井壮が、常識を覆すゴルフ上達法を真剣に伝授します!
[編集部]武井さん、残念ながらこの連載は今月が最終回です。
武井 ボクがテレビに出はじめてから、すぐにはじまった連載ですから思い出深いですねぇ。
――武井理論が読める斬新で貴重な連載記事でしたし、たくさんの読者が開眼したに違いありません。
武井 ゴルフは、技術でもメンタルでも特殊なことが多いけど、少し目先を変えてあげると簡単にマスターできるものなんですよ。
――おっしゃるとおりです。武井理論で上達した、できるようになったという声は少なからず届いていますからね。現に武井さんが、短期間でうまくなったというのがなによりの証拠です。もちろん、センスがあったからなんでしょうが。
武井 最後なんでぶっちゃけますが、ボクはゴルフのセンスはないほうです。正直、ゴルフは苦手です。苦手……だったというのが正しいですかね。
――え!? 最後にとんでもない爆弾発言ですね。300ヤード近く飛ばし、70台でまわる百獣の王が、じつはゴルフが苦手だったとは!
武井 もとは陸上10種競技の選手だったので、重いものを扱う競技をずっとやってきたじゃないですか。走るときは60キロ以上ある自分の体重を。投てき種目だと槍は800グラム、円盤は2キロ、砲丸は7キロもあるものを、スムーズに動かすカラダに仕上がっているんですよ。
――ということは、300グラムちょっとしかないドライバーは扱いづらいんですか?
武井 そうですね。重いものを速く動かすことが、感覚的に心地いいと思うカラダの使い方をしていたので、ゴルフとは大きく違いますね。ボクにとっては軽いと感じるクラブを制限なく振ると、シャンクやどスライスが出てしまうんです。
――でも、実際はミスショットしないじゃないですか。
武井 そうならないようにガマンしながら振っているんですよ。だから違和感はハンパないです。もし違和感なく振れといわれたら、フェースが真右を向くくらい開いて、ダウンではタメにタメてヘッドを遅らせる。それに対してカラダはヘッドアップするくらい開く。そこからフェースを急激に返して振ったら、気持ちいいと感じるでしょうね。
――それって、ゴルフスイング的にはミスする要素が多いですね。
武井 ええ。左ヒザの流れだとかスエーとか、ゴルフではダメとされる動きが起こりますからね。ただ最近、やっとそのしみついた動きが抜けてきて、ゴルフに適した動きができるようになってきた。気持ち悪いと感じなくなってきたということは、正しいゴルフスイングになじみはじめてきた証拠。ですから、これから急激にゴルフがうまくなる可能性があると思っています。
――武井さんのレベルでも、急激にうまくなれるとはおどろきですね。
武井 要は、ゴルフをはじめるまでの自分の感覚や運動能力が、ゴルフとは遠いところにあったってことなんです。
――ほかのスポーツ経験があってゴルフをはじめる人はたくさんいますが、どんなスポーツだったらゴルフに向いているんですか?
武井 それは未知数で、このスポーツと断定することはできません。頭とカラダの感覚の問題なので。極端にいうと、いままでなんの運動もせずに塾ばっかり行っていた帰宅部の人や、家に帰ってポテチ食べながらゲームばっかりやっていた引きこもり気味の人、走れば遅いしスポーツでは活躍することがいっさいなかった運動オンチのような人のほうが、ゴルフに適した能力をもっている位置にいるかもしれない。
――位置とはなんですか?
武井 円にしたときのエリア分布です。たとえば円の右上がゴルフに適しているとしたら、そこに近いエリアにいればゴルフ向きになります。以前のボクは運動神経や身体能力こそ高いレベルにあっても、ゴルフの適正エリアからはかけ離れている位置にいたんです。
――つまり、高い運動神経や身体能力は必要ないということですか?
武井 必要ないというと語弊がありますが、絶対的なプラスになるとはかぎらないのがゴルフの不思議なところです。実際にボクの場合、もう少し筋力が弱くてアクティブな能力が鈍ければ、もっと早く上達したと思います。
――でもそれって、すごく希望がもてる話ですよね。文化系の運動オンチでも、うまくなれるってことですから。
武井 あくまでも可能性があるということで、絶対ではありませんよ。
――でも、ゼロでもないってことですよね。
武井 もちろんです。一般のアマチュアなら特別高い運動能力がなくても70台は楽勝です。ただボクはゴルフ界の百獣の王も狙っていますからね。海外のトッププロは、タイガ ー・ウッズをはじめカラダがアスリート化しています。だから、このカラダをベースに挑めば、あの領域に近づけるのではという大きな可能性をゴルフに感じています。
――ぜひとも、一流どころと競う武井さんを見てみたいですね。
武井 先にもいいましたが、10種競技に必要だった能力がいまはいい感じで抜けて、アメリカで毎日やっていた20代のころよりもうまいと感じています。スコアは同じくらいでも、思いどおりに振れた、打てたという感触があるので、ゴルフがいまはめちゃくちゃ楽しいです!
――でも、プロになったりプロに勝つのはむずかしいですよね……。
武井 その可能性もゼロではありません!
スポーツ適正エリア分布
野球が得意なヤツでもゴルフの適正から遠い位置にいると、なかなかうまくなれない。
陸上が得意だったオレもむかしは、ゴルフの適正エリアから遠い位置にいたが、いまはかなり近い位置まできた。スポーツへの能力適正は人それぞれで、とくにゴルフは特別。
もしかしたら、家でポテチ食いながらゲームばっかりやっているようなヤツのほうが、オレよりも適正エリアに近いところにいるかもしれない。
ゴルフにはそんな不思議で未知数の可能性がある!だまされたと思ってやってみな。アッという間にうまくなるかもしれないぜ!
次号――新企画
ゴルフ界の
百獣の王を目指し
本格始動
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