連載コラム


もうからないツアーなんて日本だけ。選手がかわいそう!

2014/3/10 21:00

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 ハッピーニューイヤー、エブリバディ!日本のゴルフの未来を憂い今年もガンガンいわせてもらうので、そこのところよろしく。

 で、予想どおり今季の男子ツアーはまた1試合減って22試合になってしまった。夏場のオープンウイークはなんと7週連続。これじゃファンに忘れられちゃう……。そうならないためにすぐにでもやるべきこと。それは大金を出してくれるスポンサーを見つけることではなく、アメリカのように“自立=もうかるツアー?を構築すること。あらゆるプロスポーツは興行であり、選手は商品、協会は売り子なのであることを忘れてはならない。

 プロの魅力的なプレーを見に会場に足を運ぶファンから得るチケット収入については前号で述べたが、現場に行けないファンが課金システムのテレビやインターネットで試合を楽しんだり、また、国内外にあるファンクラブなどに入会して特別な情報を得るときに発生する放映権や肖像権、いわば興行権の無形財産も、チケットに次ぐ大きな収入源であり、ツアー運営のもっとも要なファクターなのだ。

 ところが!日本のゴルフツアーは、主催がテレビ局とスポンサー企業だから、ツアー側に興行権がない。選手たちはスポンサーからちょうだいする賞金を分け合うだけで、チケット収入も、タダで放映されている試合の放映権収入も、一銭も手に入らない、というわけ。他人まかせを続けていたら、みんなプロゴルファーで食べていけなくなってしまう。日本を脱出して、試合のたくさんある海外に行くことになるのだ。では、どうすればいいのでしょうか。はい。"自主興行"が答え。JGTO・LPGA主催のツアーをどんどん増やし、無形財産による運営を主体にすること。事実、シード選手でさえ、地区オープンやミニツアーに出るプロはたくさんいるんだから、賞金額は身の丈の額でいい。大切なのはみずからが興行を打ち、チケット収入、小口スポンサー、放映権、肖像権、マーチャンダイズなどの売り上げで自分たちのツアーをつくりあげるシステムにすること。これしか生き残る道はないのだ。

 ていうか、わかってるはずなのになぜいままで構築しなかったのか、はなはだ疑問。純粋にチケット収入で試合を運営し、ファンを魅了するプロゴルファーという無形財産を守っていくことができれば、日本のツアーは成熟するはず。最初は大変だろうけれど、やらなければ10年後のツアーは存在しないかも……。

▲タケ小山氏も毎年参加する「京都オープン」をはじめ、地区オープンやミニツアーなど、自主興行的な試合はじつはたくさんあり、賞金額は小さくても多くのツアープロが試合を求めて参戦している



JGTOが興行権をもたなければ日本ツアーに未来はない!

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