イラスト=マスリラ
ハローエブリバディ!残暑厳しい今日この頃。ゴルフへの情熱は、1年中アツくてオッケー。わたしも仕事の合間に、ゴルフの予定はしっかり入れてます!ゴルフさいこー。
ということで、今月は、先日プレーした、都内某CCで感じたこと。このコースはバブル期の会員権価格が1億円近くまで上がったなかなかのコースで、わたしも修業時代、キャディとしても通っていまして、この度メンバーさんに誘われておじゃましたわけです。
メンバーの中心層は今の日本のほかのコースと違わず、高齢化。2代目へ移り変われるか否かの大事な時期にきていますが、ドライビングレンジはもちろん、バンカーやピッチショット、ランニングアプローチと練習場を充実させて若者のニーズに応えることで、運営も順調に2代目に移りつつあるそうだ。
注目なのは、メンバーの孫などのジュニアゴルファーを受け入れたこと。バッグはかつぎ、目土はもちろん、ピッチマーク直し、練習場のボール集めなどマナーやルールがきちんと守れる理事会が承認した子にかぎるわけだが、土日、一般客がスタートし終わった後、自由にコースで練習することができる。
レクチャーはスクールやレッスンプロに任せ、コースを貸してジュニアを受け入れるケースは多くあるが、コース自身が責任をもって個人としてのジュニアを受け入れることで、そのジュニアは自然に、ゴルフというスポーツの本質を体験し、学ぶことができると思うのである。
マナーを義務として教えられるのではなく、自分で気づく。お金を払ったらなにをしてもいい、ではなく、無料で練習させてくれる代わりに恩返しをするという対価の重みを学ぶ。
そりゃ、コースからしたら、勇気がいることかもしれないが、こうして成長したジュニアたちはやがて大人になれば、100人に4人くらいは将来、なんらかの形でコース還元してくれるかもしれない。親のメンバーコースを継いで、自分の子どもにもゴルフを教えるかもしれない。
日本のゴルフ人口を増やすためには、地域密着型のカントリークラブの構築が不可欠。プライドをもつカントリークラブとして後世まで残ってほしいなら、ぜひ、試みてほしいとわたしは強く思うのである。
スクールに任せきりではなくゴルフ場が面倒を見てあげれば理想的なゴルフのスタイルが受け継がれていくと私は思う
ジュニアゴルファーの育成
先日、ファーストティプログラム日本校が開校したが、ゴルフ業界ではほかにも、各団体、メーカー、ゴルフ場などがジュニア育成対策を試行錯誤。スクールへの助成金交付、無料スクールの開催、用具の提供などさまざまな活動を行っている。
タケ小山
本名=小山武明(こやま・たけあき)――1964年生まれ。プロゴルファー、ゴルフ解説者。テレビ「サンデーモーニング」(TBS)ほかラジオやコラムニストとしても活躍。東京都出身。
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