ツマ先上がりのライは、左に飛びやすいことは知っている。だからあらかじめ右を向いたのに思惑どおりの方向に飛ばない。その原因ってなに?
構成=長沢潤/写真=田中宏幸/協力=サザンヤードカントリークラブ
安藤豪 あんどう・ごう
1983年生まれ。32歳。2013年JGAティーチングプロ資格を取得。水戸市のトータルゴルフサポート(www.tgs-mito.net/)所属。サザンヤードCCでもレッスン中。茨城県出身。
56歳、ゴルフ歴30年、171cm、65kg。ラウンドは月に4回。ツマ先上がりでのショットは右に向くように気をつけているのに、方向性が安定しない。
草野さんのスイング

▲平地の感覚で振るとクラブが下りにくいので、手を使ってヘッドを返している
苦手なシチュエーション
ツマ先上がり、グリーンまで残り150ヤードのラフ
苦手な理由はコレ!
腕の動きが下半身と連動しなくなっている

▲下半身リードでクラブが下りてこないため、腕に力を入れてしまい、フェースの動きが不規則になった
「クラブを振る」ことがイメージできていない
平らなライは下半身リードで振りやすいので、フェースターンが上手にできる。でも、ツマ先上がりになると、それがうまくできなくなる場合があります。ツマ先上がりでは下半身が安定しないぶん、下半身リードのスイングはむずかしい。そのため「クラブを振る」イメージがより大切になります。
ツマ先上がりは、左に飛びやすいことはわかっているので、いつも以上に「真っすぐ打とう」とする意識をもちますが、力が入って腕が突っ張った状態になりがち。これではヒジがたためないので、フェースが返りません。ツマ先上がりでいつもどおりにフェースを動かすには、普段以上にクラブを振る意識をもつのが苦手克服のカギです。

▲腕に力を入れて真っすぐ振り出そうとすると、ヒジがたためずフェースが開いたインパクトになる
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苦手克服方法
意識してヒジをたたみ腕とクラブを振る
手とカラダの距離を一定にすると振りやすくなる
カラダの回転に合わせ、腕が自然に振れる準備を整えましょう。両ワキが締まった、腕とカラダが連動する状態をつくることが大切です。そのためには、手とカラダの距離を確認する。グリップエンドとお腹の間に、コブシひとつ入る間隔が適当です。ツマ先上がりのライで前傾角度が変わっても、この間隔をいつもと同じにすることで、腕とクラブをうまく振れます。
そのうえで、ヒジをゆるめた状態を保つことが大事。ヒジを伸ばしたまま振るのではなく、フォローでは左の写真のように左ヒジをたたむことを意識しながら振ってください。ヒジをたためないと上半身が浮き上がってしまいますが、うまくたためれば前傾角度もキープされます。

▲手とカラダが離れると上半身が浮き上がる。ツマ先上がりは前傾角度が起きているため、このようになりがち

▲平地で構えるときのグリップエンドとお腹の距離をたしかめ、ツマ先上がりでも変えないようにする

▲左ヒジをゆるめ、カラダの回転に合わせて自然に左ヒジがたたまれるように準備しておく
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