アマチュアがクラブ選択にもっとも悩み、スコアも落としやすい170〜180ヤード。130人のショット検証の結果、この距離で持つべきはユーティリティだということが明らかになった!最新ユーティリティの紹介も参考に!
写真=小林司、田中宏幸/構成=大西泉/協力=日神グループ 平川カントリークラブ
解説=鹿又芳典 かのまた・よしのり
ツアープロから一般アマチュアまで、その人のスイングに合わせたクラブを組み立てるクラフトマン。自身も競技ゴルファーとして試合に出場する。ブログも展開(golf-baka.com)
アマチュアゴルファー130人のショット記録
平川カントリークラブで行われた、ワッグル読者コンペでこの距離を定点取材。距離のあるパー3に丸1日張りついて、ご参加いただいた130人全員が、何のクラブで打ち、ボールがどこに止まったかをすべて記録した。130人が選んだクラブは、アイアン、ユーティリティ、フェアウェイウッドの3種類。当日の天候は晴れ、気温は18度、無風と好条件がそろった。

▲距離があり花道も狭め。グリーンが小さく見える難易度の高いパー3。当日はレギュラーティからグリーンセンターまでが175ヤード。エッジまで161ヤード。ピンポジションは手前から7ヤード、右から5ヤードとカップはかなり手前に切られていた。
175ヤードのワンオン率はユーテリティが1番!
フェアウェイウッドの倍、アイアンの3倍!
ミスに強くラインが出しやすい優秀なユーティリティ
クラブ別ワンオン率で、圧倒的に好成績だったのがユーティリティの26.3%。フェアウェイウッドが13%、アイアンは8.7%と10人に1人もグリーンに乗らなかった。
「この距離を打つ5番、6番アイアンは、オフセンターヒット時の距離のズレや左右の曲がり幅が大きく、少しでも芯を外すとショートしたり、左右のバンカーにつかまります。また、フェアウェイウッドはスイートエリアが広い半面、スクエアに構えにくい、左に引っかけやすいなどの弱点があります」と鹿又はいう。
それに対して、成績優秀だったユーティリティは何が優れているのだろうか。
「ユーティリティは打点のズレに強く、目標に真っすぐ構えて打てるいいとこ取りのクラブ。170〜180ヤードはロングアイアンを手に取りがちな距離ですが、ユーティリティのほうが結果が出やすいです」と鹿又はユーティリティの優位性を主張する。
アイアン・UT・FWのキャリーポイント

▲重心深度が浅いぶん、弾道が低くグリーンに落ちてからランが出やすい。また、スイートエリアが狭く、ミスヒット時は距離と方向性に大幅なブレが出る。

▲アイアンよりスイートエリアが広く、ミスヒットしてもキャリーの距離が変わりにくい。また、フェアウェイウッドより真っすぐ構えやすく、左に行きづらい。

▲重心深度が深く、もっとも弾道が高くてスピン量が多い。ランが少なくグリーンに止めやすいが、風の影響を受けやすく、左に引っかかりやすい傾向がある。
アイアンはキャリーの距離が揃う番手から入れよう!

▲グリーンを狙うアイアンは、ボールがいくら高く上がっても前に飛んでも、距離のバラつきが大きい番手はNG。一番長いアイアンの条件は、同じ距離にキャリーする確率が50%以上はある番手までにすることだ。
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