90切りや80切りを達成しても、パープレー以下のスコアを出すには大きな壁がある。さらに上を目指すために必要なスイング技術を解説!
写真=小林司
解説=中井学 なかい・がく
1972年生まれ。渡米時代の経験から独自に培ったゴルフ理論が多くのゴルファーに支持されている国内屈指の実力派プロコーチ。昨年はPGAトーナメントプレーヤー(TP)資格取得でも話題となった。
パープレーで回ることは決して不可能ではない、という中井学プロが達成のためにもっとも重要なポイントを語ってくれた。
ティショットはそこそこでOK。大振りもいらない
――パープレーできるスイングについてですが、それにはまず、ドライバーの飛距離が出て、なおかつフェアウェイをキープすることが必要だと思うのですが。
中井 一概にそうともいえません。以前、ハンデ15のアマチュアの方とティショットを交換してプレーしたことがあります。2打目から私はアマチュアのボールでプレーしたのですが、結果はアンダーパーのスコアでした。つまり、ティショットの飛距離や方向性が、パープレーに絶対に必要というわけではないのです。付け加えると、そのアマチュアのスコアは、私のティショットのボールでプレーしてもそれほどよくはなりませんでした。
――そうなるとパープレーに必要なのは、正確なアイアンショットということになりますか?
中井 はい。アイアンショットの正確さは、かなり重要です。大切なのはどんな番手であっても「縦の距離感」を合わせることなのです。ゴルフは距離を合わせるゲームなので、大幅な縦の距離の誤差を出さないことが、パープレーに近づく第一歩になります。
――フックやスライスなどの横のミスのほうが、スコアに直結するのでは?ティショットが曲がってOBになったり、グリーンを狙うときでもバンカーや池に入ってしまったり。
中井 縦の距離感を重視して、自分の想定する距離が正確に出せれば、横幅は自然と揃ってくるものです。80切りを達成した上級者がスコアを崩しているときは、縦の距離が想定どおりに出ていない場合が多いはず。例えば、グリーンを狙うショットでフックが強くかかると飛びすぎて左奥に行ってしまう。すると、左足下がりの難しいライから下りのスライスラインのアプローチが残ったりします。そうなるとボギーどころか、ダボになる可能性も高くなります。
――飛べばいいというものではないわけですね。
中井 もちろんです。スコアを作るうえで「飛ぶ」ということは、リスクを伴うこともあります。飛びすぎるイメージが残ってしまうと、距離をコントロールするのにインパクトが緩んでしまったり、その飛距離をもう一度出そうとして強振するのもミスにつながりますから。
――縦の距離を合わせるには、どんなスイング練習が効果的ですか?
中井 まず試していただきたいのは…
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