レッスン

武井壮、本気でプロゴルファーを目指す!

vs女子プロ第3戦!
武井壮vs林綾香 対決後トーク

2015/7/18 21:00

  • LINE
 マッチプレーではボロ負けとなった武井だが、対談では林の涙腺をボロボロにノックアウト。その模様をご覧ください!(担当編集)

武井 今回もボクが途中で自滅するというパターン。原因がはっきりわかるようなミスならいいんですが、自分でもどこに当たったかわからないような球が出る。はっきりいって練習不足で、お恥ずかしいところを見せてしまいすみませんでした。

 いえいえ。いい勝負でしたよ♪

武井 3連敗と、百獣の王、かつてない負けっぷりでヘコんでいます…。でも、そんなにマイナスなイメージはなくて「しょうがねーや」と思っているし、自分のなかでは解決法のビジョンも見えている。とにかく、負けたプロ全員にリベンジをはたしますよ!いま3人に負けたんで、ボクを入れてちょうど1組。そのときは18ホールでお願いします!

 楽しみにしています♪ですが、その前にわたしの悩みをもうひとつ聞いてほしいんですが…。

武井 そうでしたね。「お子さんがいて思うように時間がとれない」以外にも悩みがあるとか。

 武井さんがおっしゃったとおり「いままではしょうがない。でもこれからゴルフに使う総量を増やしていく」。まさにこれからが大事なんだと思うのですが、じつはもうひとりお腹の中にいまして…。

武井 ふたりめですか!それはおめでたい!

 ありがとうございます。うれしいことなんですが、ひとりめでカラダがこんなにも変わってしまい「またガンバるぞ!」と思っていた矢先のふたりめで…。出産や育児に2回も時間を使ったら、ゴルフはもうダメだと思わざるを得ないのかと…。

武井 なるほど。まだお若いですし、選手としてもこれからだってときに起こったことだから、余計にマイナスに感じているんですね。

 はい…。このことはまだ、家族やごく親しい友人にしか話していません。ゴルフ関係以外の人は「おめでとう」といってくれますが、関係者には「もったいないね」といわれます。ひとりめのときもそうでした。

武井 ボクは人の親ではないけど、林プロの気持ちはよくわかります。ボクは陸上競技で日本一になったあと、すぐにゴルフをはじめましたが、その
ころは自分が選んだ道とはいえ「なんでほかの競技でガンバらなきゃいけないのか」とよく悩んでいました。ド素人でうまくボールに当たらないし、10代の兄ちゃんたちには負けるし、アリゾナで毎日泣いていましたよ。

 アメリカにゴルフ留学していたころですね。

武井 なにひとつ自分が思ったような日常にならなくて…。多くのスポーツ選手がそうですが、結果が出なくなっただけで苦しいとかつまんないとか、簡単にいってしまう。むかしのボクもまさにそう。

 意外ですね。いまの武井さんはそういう感じをまったく受けません。今日だってミスしてもなんかイキイキしてましたし。

武井 それにはいろいろな理由があるんですが、ひとつはせっかく手に入れたものを捨ててまでやったゴルフへの想いがまだ残っていて、リベンジしたいんです。むかしと比べ物にならないくらい成長したボクでね。タレントとして活動しているいま、人に喜んでもらえるという点では、陸上時代よりはるかに成長できていると実感していますし。

 すごい人気ですもんね。

武井 そのおかげでゴルフの練習はまったくできないんですが(笑)。でも、いまは、ゴルフで勝つことやいいプレーをする以上のものを育てられている気がするんですよ。

 なにが育っていますか?

武井 「たくさんの人に楽しんでもらって、自分自身も楽しむオレ」ですね。ボクは若いころはまったく人気がなかった。それは、人のことを考えてプレーしていなかったから。自分だけが勝つことや満足したい気分だけでやっていると人は喜ばないし、ファンもつかない。でも、人気が出るのもスポーツをお仕事にさせてもらえるのもじつは簡単でした。どうやったら人が喜んでくれるのか、楽しんでくれるのか、それだけを考えたら、自然に多くの人が応援してくれました。それもひとつの理由。ボクがこの企画で自分の不甲斐ないプレーに仏頂面してやっていても、読者のだれひとりとして喜ばない。そして、もうひとつ。これが林プロの悩みの解決に一番近いことかな?

 それをぜひ教えてください!

武井 対決では負けたけど、素敵な女子プロたちと戦っている自分に、なにかしらでプラスをつくって成長している。そこにボクなりの大きな価値を感じています。そして、いまの林プロには林プロなりの大きな価値をボクは感じていますよ。

 わたしなりの価値ですか…。

武井 いまもこれからも大変だと思いますが、林プロも親に育てられ、ゴルフを見つけ、楽んできましたよね。もしかしたら自分と同じような夢をもって、これから何十年も楽しめる命をもうふたつも授かっているんですよ。それって、シードを獲ることや優勝することよりも大きな価値かも。だとすると林プロは、ツアー2勝以上の価値を手にしている。まだ現役だから未練があって苦しいのもすごくわかるんだけど、それでもボクはいいたい。スポーツの価値よりもいまの自分の価値のほうが大きいって思えるようになってほしいと。

 わたしでも、そんな価値ある人間になれますか?

武井 もうなってますよ!ふたりもお子さんがいて、自分でも夢がもてて、その子たちにも夢を託せるなんて楽しい日々は、だれもができることではありません。

 …。はいっ……。(号泣)



武井 「ふたりも子どもがいるなら、ゴルフなんてもういいよ」とはいいません。現役のアスリートにとって、スポーツは大事なもの。だから、気持ちにウソはつかないほうがいい。苦しくなるから。数年のブランクができることも、考えないようにする必要はありません。「この子たちもいるし、お母さんはプロゴルファーなんだってわかってもらえるまではガンバっちゃおうかな」くらいの気持ちで、できるかぎりの努力だけをすればいい。なんにもないときに努力した力より、しんどい思いをして努力したときの力のほうが、大きなものを手にできるとボクは思います。

 ゴルフやそれ以外のことでも、そのときの自分に合わせて使う総量やいろいろな考え方があるんですね。子どもたちがくれるかもしれないパワーは、わたしにだからこそあるもの。すごく前向きになりました!

武井 ふたりの子どもを連れて復帰できたらカッコいいと思うし、ひとりで戦うよりも、これからの道のりのほうが強く進めるはずです。それならふたりとはいわず10人でもいいじゃない。「この子たちがいるから10年ブランクありますけど、なにか?」くらいで復帰して、試合のときもティグラウンドのうしろに同じような服
を着た同じような顔の子どもが並んでいたら、だれよりも話題になる。人が笑顔になれるゴルファーになれたら、シード選手よりも人気が出て、たくさんの人が見にきてくれる本物の価値のある選手になるはずです。

 子どもの数だけ楽しみも倍になると思うと、「おー」と思えてスッキリしました。

武井 ピークはいまだって思わないでください。ボクは、24歳で陸上十種競技の日本一になりましたが、そのときがピークだとしたら、その先のほうが長いのにそんなつまんねー人生はないと思いました。それは42歳になったいまでもそう。ボクは「毎日自分史上最高!」ってテーマをかかげていますが、いまのところ毎日昨日の自分に圧勝しています(笑)。林プロもふたりのお子さんと、成長し続ける日々を過ごしてください!

子どもの数だけ楽しみも倍になると思ってガンバります!(林)

いい成績を上げるだけじゃない。多くの人に「見たい」と思われる選手になってください(武井)






毎回後半に自滅して負けるのは、グッドとバッドの差が激しすぎるのが原因。グッドだけを続けるには「完ぺきなスイング」の正解を知っているコーチを見つけて、ちゃんと教わるのが近道だと思う。いままでの自分を完全にリセットして、ゼロの状態からパーフェクトをマスターするコアな時間を設けて、ニュー武井壮をつくり出すぜ!



林綾香 はやし・あやか
1987年3月22日生まれ。身長148cmはツアー最小。一児の母とプロ活動を両立させるママさんゴルファー。妹は歌手の林明日香。義弟は格闘家の石井慧。実弟もプロゴルファー。大阪府出身。フリー。

武井壮 たけい・そう
1973年生まれ。百獣の王を目指す人気タレント。14年も卓越した身体能力と軽快なトークで、あらゆるメディアに出演。ゴルフの腕前はプロ級で、米ゴルフ留学中に取得したUSGAハンデは1.3。現在、LINEスタンプ(40種類)をLINE ストア(line.me/S/sticker/1037438)にて好評発売中。

テーマ別レッスン

あなたのゴルフのお悩みを一発解決!

注目キーワード
もっとみる