多くの海外のトップコーチのメソッドを現地で直接指導を受けて学んできたという吉田洋一郎が、その詳細をアマチュアにもわかりやすく解説する新連載がスタート!第1回は、22歳にしてメジャー2勝、今後のゴルフ界を背負って立つ逸材であるジョーダン・スピースを育てたコーチキャメロン・マコーミックをとり上げる。
写真=小林 司、田辺安啓、平岡 純/協力=トータルゴルフフィットネス
解説・レッスン=吉田洋一郎 よしだ・ひろいちろう
1978年生まれ。スイング研究に強い情熱を燃やし、海外で直接有名コーチのメソッドを学び知識を広げる。日本ゴルフスイング研究所主宰。北海道出身。
ジョーダン・スピース
Jordan Spieth
キャメロン・マコーミック
Cameron McCormick
15年に若干21歳でマスターズを制し、続いて全米オープンにも勝った若きスター、ジョーダン・スピース。今季のマスターズでも、惜敗したものの優勝争いを演じた。彼を育てたキャメロン・マコーミックは、オーストラリア生まれの42歳。21歳でアメリカに渡り、プロコーチとしてのキャリアをスタート。選手の個性を生かしたコーチングや、きめ細かいケアに基づくコンディショニングの指導も得意とする。
「マコーミック」メソッドの肝!
フェースの開閉が少ないから今どきクラブと相性バツグン!
不器用な左手を主導的に使うのでリキみにくい
キャメロン・マコーミックの指導方法は、選手の個性をとても大事にするスタイル。特定のパターンや型にはめることは、まずありません。
そんななかでマコーミックのメソッドの特徴を挙げるなら、フェースローテーションを抑えたコントロール性の高いスイング作りですね。これは、近年の大型ヘッドとの相性がとてもよく、クラブの機能を引き出し、飛距離と方向性の両立を可能にしています。
この特徴は、ジョーダン・スピースのスイングにもよく表れています。彼の左ヒジを曲げたフォローは、フェースを返さずにヘッドをそのまま振り抜こうという意志の表れです。ポイントは、ダウンスイングで左手首を手のひら側に折るヒンジングの動き。左手の甲とフェース面を連動させ、(右利きの人にとって)不器用な左手を主導的に使うので、プレッシャーのかかる場面でもリキみにくいスイングで振れると思います。
ジョーダン・スピースのスイングの特徴

▲左ヒジを曲げて左手甲=フェースの向きを変えずに振る

▲フェース管理がうまいから寄せもうまい

▲フェースを返さず左ヒジを曲げて振り抜いていく
メソッドの肝①
左手の甲でフェース向きを管理している
左手甲の向きをフェースの向きだと意識して連動させる。この面を変えずにスイングプレーン上をなぞるように動かしていく。フェースの向きの管理がしやすく、これがスピースの方向性の高いショットの原動力となっている。
左手主導ならリキみにくい
右利きの人にとって利き手の右手がリキむと…
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