ボールが沈む深いラフからのアプローチやバンカーのアゴを越えなければならないなど、30ヤード以内のグリーンまわりで手こずり、スコアを落とすことがよくある。難しい状況の打破にはどんなウエッジが合うのか?ハワイロケで、日本と米国モデルの7本を大検証してきた。
写真=小林司/協力=ホアカレイカントリークラブ
解説=鹿又芳典 かのまた・よしのり
ツアープロから一般アマチュアまで、その人のスイングに合わせたクラブを組み立てるクラフトマン。自身も競技ゴルファーとして試合に出場する。海外のコース事情にも詳しい。ブログも展開(golf-baka.com)
コース環境でウエッジの作りも変わる!
日本モデル&米国モデルウエッジ比較
ウエッジは芝の種類やホールの特徴など、その国のコースによって作り方に細かな違いが出る。それは、状況によって合うウエッジの適正も変わるということ。選ぶべきモデルも変わってくるのだ。
日本モデルは
スクエアに置くとクラブフェースが立つ
米国モデルは
スクエアに置くとクラブフェースが開く
芝に合ったウエッジ。選んでいますか?
日本と米国モデルのウエッジ。構えたときにフェースの座りが違うことにお気づきだろうか?その差をカノマタに聞くと「地面に置いて手の力をゆるめたときフェースが立つか、開くかの違いですね」という。
「芝の種類やコースの特徴はその国によって異なります。とくに芝の影響は大きいですね。海外の洋芝はボールが沈みやすく、日本の芝はボールが浮きやすい。ボールが沈んでいれば、芝と地面のわずかな隙間にヘッドを入れる必要があるので、フェースが開きやすいものが向いていますし、ボールが浮いているのであれば、少し抑え込み気味に打つ必要があるので、フェースが立ちやすいほうがいい、となります。ですからウエッジ作りも、国によって変わってくるのです」
この特徴を知り、芝質や出会いがちな状況に合わせたウエッジを選ぶことは、スコアアップに役立ちそうだ。
深いラフやボールを上げたいときに威力を発揮する
ウエッジの見分け方
重めヘッド

▲開きやすいモデルは、重めのヘッドが多い。葉先の強い芝などの抜けにくいライは、ヘッドに重さがないとうまく抜けないからだ
細めのネック

▲ネックは細めのほうが開いて使いやすい。また、絡みつくような深い芝の場合でも、ネックが細いほうが抜けがよくなる。
ティアドロップ形状

▲「水滴」に似たヘッド形状。ネックを絞り、トウ側にボリュームをもたせ、開いて使うことを前提として作られている。
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