レッスン

武井壮、本気でプロゴルファーを目指す!

2014/12/28 22:00

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「ゴルフには無限の可能性がある!」と、かねてから熱弁する武井壮がプロゴルファーを目指して本格始動!その過程には、ボクらの上達にも役立つヒントが必ずある!





オレのアメリカでのあだ名は「チーター」。ショットはメチャクチャなのに、寄せワンを全部決めちゃう「チート(インチキ)野郎」ってのが由来だ。そのときの感覚さえ思い出せば、完全復活! 自慢の飛距離との合わせワザで、相手のメンタルを揺さぶるぜ!

[編集部]武井さんと対決する女子プロが、そろそろ決まりそうですよ。

武井 待ってました!だれですか? インビー・パーク? アン・ソンジュ?

――そんないきなり世界1位とか、国内賞金ランキング1位じゃないですよ。

武井 あ、さすがにいきなりは失礼だな!順序があるか!

――でも、国内の賞金ランキングでもメルセデスランキングでも、30位より上の選手に声かけていますから。

武井 30位以内か、相手にとって不足はないぜ。

――ところで武井さんは、十分な準備はできているんですか?

武井 まだ75%ってとこ!トーナメントのプロアマで、渡邉彩香ちゃんと手嶋多一さんと一緒にまわって、トップレベルのプレーを間近で見て刺激を受けたりしていますけどね。

――今季の優勝者たちじゃないですか。

武井 そうですね。優勝したのは、ボクのプレーに刺激されてってのもゼロじゃないっしょ!

――ふたりとも優勝したのは、武井さんとプレーする前です……。

武井 ……。まあとにかく、プロとプレーするのはためになる。一緒にプレーしていると、ボクのスイングのリズムやテンポもよくなるし、攻め方にしてもどこに打っていくかのイメージもよくなる。

――相手によってそんなに違うものですか?

武井 全然違いますね。いい球を打つのが当たり前の感覚になってきます。すべてがつられていい感じになる。この企画でプロと対決するっていうのはそういう意図があるんです。ボクのゴルフを必ず引き上げてくれます!

――対決前になにかやっておきたい準備はありますか?

武井 そこはやはり、ショートゲームでしょうね。

――先のラウンドでは、惜しいパットばかりなのに32パットとなかなかの数字でしたが。

武井 全然入りませんでしたね。ボクがアメリカにゴルフ留学してたころは、1ラウンドの平均が20台だったので。

――まさか、小さなグリーンで真っ平らなんてことないですよね。

武井 アリゾナのグリーンをなめちゃいけませよ。スーパーワイドなウネウネのカッチカチグリーンです。ふたつのグリーンを無理矢理ひとつにしたような、メチャクチャなグリーンもありますからね。乾いているからとにかく固くて速い。

――そこで20パット台って、もうツアープロなみの実力ですね。

武井 当時はブラッド・ファクソンが世界屈指のパットの名手といわれ「駐車場から打っても入る」と賞賛されていました。でもボクはさらに遠い「駐車場脇のカフェテリアから打っても入る」
といわれていたくらいです。

――たしかに武井さんは飛距離もすごいですが、寄せとパットがとても上手ですもんね。

武井 アメリカのころは、寄せワンばっかりでパー獲っていましたから。そのころのあだ名は「チーター」でした。

――脚が速いから?

武井 いいえ。チート(Cheat)という言葉には「だます」「インチキ」という意味があり、ショットはメチャクチャなのにことごとく寄せワンを決めるから、「このインチキ野郎!」っていう意味でチーターだったんですよ。

――そのころの感覚に戻れますかね?

武井 10時間くらい集中的にやれば大丈夫でしょう。

――10時間!? ボクなら1時間で腰が痛くなっちゃいます。

武井 そこは一般の人と百獣の王の違いですよ。実際、アプローチとパットだけで10時間やるのはすごい大変。でも、実際に打つ球数は大したことがありません。

――アプローチ、パットのほうが短時間でいっぱい打てませんか?

武井 ゴルフは的を狙うターゲットスポーツ。目標がカップという小さな的に近づくほど、高い精度が必要になります。そこで肝心なのはより正確性を高めるアドレスを整えたり、ボール位置や目標を確認する作業。その時間のほうが、球を打つことよりも圧倒的に長くかかるんですよ。

――単に球数を増やすだけでは意味がないと。

武井 そうですね。ボールを打つための準備を疎かにした10時間なんてただの運動で、練習ではありません。正しいセットアップから動かないと、正しい動きもできない。正しくない動きの積み重ねは、逆にマイナスになることも多いんです。

――ですが、ショットの練習もしたほうがいいのでは?豪快なショットは武井さんの大きな武器なんですから。

武井 たしかにそうですが、女の子でもプロとなるとアプローチ・パットは抜群にうまい。彼女たちは、グリーンをはずしても寄せてパーが獲れる。ボクがドカーンとドライバーで50ヤード以上の差をつけても、寄らず入らずのボギーで負ける。そういうケースをなくしたいんです。

――そうなったら無敵ですね。

武井 「飛ぶのに寄せもうまいの!?」みたいな印象を与えたら、これは勝ちでしょ。相手のメンタルをグラングランに揺らしていきますよ。

――いずれにせよ、だれが相手だろうが負ける気は、これっぽっちもないんですね?

武井 最悪アプローチが寄らなかったら、チッパーを使ってもいいですか?

――武井さんがチッパー? でも絶妙にうまそうですね(笑)

武井 そこまで勝ちにこだわっていきたい。そのくらいの気持ちでいるってことですよ。

――どんな結果になるのか、楽しみですね。



闇雲に数多く打つのはただの運動。練習にはならないぜ!



カップという小さな的を狙うショートゲームは、とくに正しいアドレスや目標の確認にじっくり時間をかけて打たないと意味がない。練習も同じ。精度を高める準備を疎かにしたら、1時間で1000球打ってもなんの自慢にもならないぜ

ショートゲームの感覚が戻れば勝負はわからないぜ!





アプローチ・パットの感覚は、やっていないと忘れるってのは本当。オレも10時間くらい練習すれば、記憶喪失だった人がなにかをきっかけにすべてを思い出すかのように、研ぎ澄まされたフィーリングを取り戻すだろう。そうなったら、プロも焦り出すと思うわ



武井壮 たけい・そう
1973年生まれ。百獣の王を目指すタレント。米ゴルフ留学中に取得したUSGAハンデは1.3。今年6月の沖縄マスターズ陸上に続き、10月には大阪マスターズ陸上のM40クラス(40〜44歳)、4×100メートルリレーに出場。世界記録にあと0.1秒に迫った。

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