レッスン

武井壮、本気でプロゴルファーを目指す!

vs女子プロ第2戦!
武井壮vs高島早百合 対決後トーク

  • LINE
 今月のトークは、思うように「いい成績が残せない」「ステップアップできない」「すべてがうまくいかない」と、お悩みの人、ぜひ読んでください!(担当編集)




武井 勝負は、残念ながらボクの2連敗ということですが、結果は8ホール目での2&1。前回の香妻琴乃プロは、5&4だったのでだいぶ接戦に持ち込んだなと。ドライバーのミスと、イージーなところからの3パットでボクが自滅するカタチでしたが、高島プロの2バーディは、今日の天候(強風)のなかではお見事でしたね。

高島 負けなかったので、いまはホッとしています(笑)。それよりも武井さんがいっていた、わたしって「もったいない。それではだれも幸せになれない」ってどういうことですか?

武井 がっつきますね(笑)。高島プロが気にしているメンタルですが、ボクは最近「ゴルフはメンタルじゃねーな」と思っています。ほかのスポーツでもメンタルのせいにされることは多々ありますが、たとえば陸上の短距離のスタートなら、ちょっとなんかおかしいな、と思っているときにバーン!と鳴っちゃって気持ちよく出られなかったり、野球のピッチャーがストライク入らないときなんかもそう。でもそれってメンタルじゃなくて、結局は自分のスキル。スキルが高ければ、メンタルはどんどん揺れなくなるんですよ。

高島 でも、スキルを高めれば絶対的にスコアがよくなるわけではないと、武井さん自身も思っていますよね?

武井 そう。で、どうするか?まぁ、これはボクの持論だから参考になるかわからないんだけど、ゴルフで成績が出ないときこそ考えるべきことは、人として成功するためのメンタリズムじゃないかと思うんです。ぶっちゃけ、今日いいか悪いかは大した問題ではない。毎日、自分が目指すところに向かって、正しくても悪くてもいいから積み重ねていく数だと思う。

高島 ゴルフ以外のところが大事ということですか?

武井 いまの高島プロは、ゴルフのスキルだけを追いかけていくと絶対に悩むし苦しむし、しんどい思いをすると思う。なぜならば、スキルだけならいまの高島プロよりも上の選手がいっぱいいるから。でも、高島プロには、もって生まれた素晴らしい体格や美しさがありますよね。

高島 でもわたしは、美貌がある、人気があるとかいわれても、そんなものにはなんの意味もないと思っちゃうんですよ。プロゴルファーである以上、成績を出すことが大事で、それが一番わたしらしくいられるはず。でも、うまく行ってないから、私生活にまでダメ出ししたくなるんです。食事に誘われてお話すると、相手の方はよろこんでいただけているようですが、それが自分自身にはなんの意味があるのかを考えてしまう。

武井 ホントにむかしのボクとよく似ていますね。ボクもアメリカにゴルフ留学していたとき、すごくいい環境でゴルフをやらせてもらって練習し放題なのに、コースに出ると練習場と同じ球が打てない。シャンクとか打っちゃって「なんで? こんなに練習しているのに!」と、泣きながらコースをまわったこともありました。

高島 その気持ち、すごくわかります…。

武井 休んでいるときも「こんなときこそ練習すべきでは」と思ったり。でも、やってもミスするんだから、やる意味が見出せない。しかも、やればやるほどうまくなるどころか、先週のほうがよかったんじゃねーかと思うほど悪くなることもある。じゃあなにが違うのかって考えると、わけわかんないのよ。それなら気分転換でもしたほうがいいんじゃないかと人に会ったりするんだけど、こんなことをしているのがいけないんじゃないか、と思ったりしていました。

高島 わたしのいまが、まさにそうです!わたしのためにいろいろとしてくれる人たちもいるから、その人たちのためにも早く結果を出さなくちゃと焦ってしまう。でも、すごい失礼なことをいってしまうと、人付き合いすらおっくうになっちゃって、シャットダウンしたいときがたまにあります。自分に余裕がないんです…。



武井 うまくいかない時期はだれにでもあるんですよ。そういうときは、苦しんでいいと思う。苦しむと賢くなるし、自分に対しての思いが深くなるから、それは絶対マイナスじゃない。楽しい思いをしているときは、あんまり賢くならないのよ。しんどい思いをしているときは、どんどん自分の底が深くなっていると思ったほうがいいですよ。これはまさにボクが経験してきたことで、しんどい思いをしたぶんだけ、より深く考えられて人に優しくなったし、自分がしんどい思いをしていると、人がしんどいのもわかるから。

高島 武井さんは、だれかをお手本や参考にしていますか?わたしは一流プロ、たとえば宮里藍先輩がこういう練習をしているから、松山くん、遼くんがこうしているから、こうしなさいといわれるのがすごくイヤなんです。同じことやっても、たぶんうまくいく人といかない人がいるわけで、それを押しつけられるのがイヤ。わたしはわたしの方法で一流になりたい。

武井 それでいいんじゃないかな。自分の生き方、自分の時間の使い方は一度しかないから。アスリートたちにいつも伝えているんだけど、自分の価値を競技の結果の良し悪しだけで計らないでくれって。それ以上に人に愛されるとか、あの人を見たいと思わせたりとか、自分の性格や生きている毎日の時間の使い方を魅力的にしてくださいと。さっき、食事をした人がよろこんでくれることに、なんの意味があるかわからないといっていたけど「この前さ、高島早百合っていう美人プロと食事して楽しかったんだよ」と、その人がほかの人に話すだけでも高島プロにとってはプラス1。その人が楽しいと感じてくれたこともプラス1。そのプラスを、いくつ積み上げられるかが人生の勝負。ゴルフのショットがよくなるのも1だけど、そのときに美しいフィニッシュをとって、その姿を見た人が「あぁきれいだなぁ」と思わせるのも1です。そのプラスの合計の勝負だから、これからはすべてがプラスになると思ったほうがいい。

高島 そんなふうに思ったことはなかったです。

武井 とくに高島プロは、もって生まれた武器がたくさんあるから。今日初めて会ってパッと見ただけでも「うわー、スタイルがよくてきれいな子だなー」と思った。こんな子がトッププロになったらとんでもないことになりますよ。だから、ワンショットミスったくらいで、わたしの価値は揺るがない。「このわたしがゴルフをすることに価値があるのよ」「あなたたちはフェアウェイにいるけど、ラフから打つわたし、美しいわよ」くらいに思える高島早百合が出来上がると、高島プロのゴルフは急激に飛躍すると思います。

高島 鳥肌立ちますね。でもそんな自信はなかなかもてません(笑)

武井 それはまだ世間に、高島プロが知れ渡ってないから。いまは、短い期間の結果を絶対に気にしないで。ゴルフをやっていない時間は必ずあるんだから、むしろそっちの時間で多くのプラスをつくってください。プラスはいつか大きく積み重なるから。積み重なったときにゴルフも自然にうまく行き出すと思います。もしかしたら、ゴルフ以外のものがゴルフをすごく助けてくれるかも。高島プロは、そっち側から突き抜けるプロを目指してもいいんじゃないかと。アンダーが出なくても見ている人が楽しめて、幸せになれるプロがいてもいいと思うし、とくにゴルフはそれでも成功できる可能性のあるスポーツですよ。



高島 そういう考え方だと、もっとガンバろうという意欲がわいてきますね!

武井 ゴルフのスコアが1打いいことより、多くの人を幸せにした1日のほうが、よっぽど価値があるということです。だから、スコアがよくならないことだけで、ゴルフをあきらめるとかイヤになってほしくない。ゴルフは人生を楽しんでいくための自分の武器だと思って、一生、ともにすごしてほしいです。

高島 感動しました。今日録音したの、いただけますか?

武井 ハハハッ。次、リベンジするときにまたお話しますから、そのときまでにもっと魅力的な高島プロになっていてください。ボクももっともっと成長して、ゴルフの腕前も上げておきますから!

▲対戦に負け、武井から高島と弟さんにサイン色紙のプレゼント。次回会うまでにお互い成長し、さらに魅力的な人間になることを誓った




百獣の王プロゴルファーへの道、高島戦での教訓!


いまは練習不足!すごくいい球も出るけど0点の球も出る。高島プロのゴルフを見て、平均して70点以上の球を打てるようになることが必要だと感じた。いまの練習量でミスが出るのは当たり前。練習は最高の球を打つ、スイングをつくることだけが目的じゃなく、よくない球をなくすことにも、フォーカスを合わせないといけないんだよなあ。


武井壮 たけい・そう
1973年生まれ。百獣の王を目指す人気タレント。14年も卓越した身体能力と軽快なトークで、あらゆるメディアに出演。ゴルフの腕前はプロ級で、米ゴルフ留学中に取得したUSGAハンデは1.3。現在、LINEスタンプ(40種類)をLINE ストア(line.me/S/sticker/1037438)にて好評発売中。

高島早百合 たかしま・さゆり
1992年9月3日生まれ。173cm。長身スレンダーなモデル系女子プロ。長い手足からビッグドライブを放つ飛ばし屋。堀奈津佳や香妻琴乃と同期の12年プロ入り。京都府出身。フリー。

テーマ別レッスン

あなたのゴルフのお悩みを一発解決!

注目キーワード
もっとみる
閉じる