連載コラム

タケ小山のオレにいわせろ!

アジアンツアーとの共同開催は日本男子ツアーにとって復活の起爆剤になるか!?

2016/2/23 21:00

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イラスト=北沢夕芸

 ハローエブリバディ!いよいよ、男子ツアーも開幕…。というか、アジアンツアーと共催の「SMBCシンガポールオープン」「レオパレス21 ミャンマーオープン」が開催された。僭越ながら、私が解説をさせていただいた「シンガポールオープン」は、日没サスペンデッドにより決勝は月曜に持ち越されたが、J・スピースと韓国の若手、宋永漢との優勝争いはエキサイティングでおもしろかった。日本ではBSJAPANで中継。残念ながら月曜日の放映はかなわなかったが、シーズン初戦とあって、かなりの盛り上がりを見せた。

 そんななか、中継を見ながら日本ツアーの公式サイトにアクセスして、あまりの静止画ぶりに驚愕した方も多いのではないだろうか。選手やコースの生き生きした情報コンテンツはほとんど皆無。スコア速報でさえ5分おき。男女とも、日本のツアーの公式サイトは90年代からほとんど進化していないガラパゴス。共催のアジアンツアーは試合も賞金も日本より少ないのに、出場選手のインタビューあり、ハイライトシーンは動画も写真も充実。リーダーボードは、もちろんリアルタイム。その他、現地にいなくても躍動感を体験できるコンテンツが満載である。

「シンガポールのゴルフファンにとっても日本ツアーのトップ選手たちの技を会場で味わっていただきたい。アジアを代表する大会のひとつとして、末永く継続していくことを期待したい」…。開催を前にツアーはそういっていたが、ふたを開けてみれば高みの見物。共催することで、逆に日本ツアーの怠慢が露呈してしまったようだ。シンガポールオープンは、日本企業のSMBC(三井住友銀行)がタイトルスポンサーで、グローバル企業という立場で独自に公式サイトをつくり、楽しませてくれたのが救い。そもそも、ツアーのスポンサーをするということは、ロゴの露出やテレビ中継により知名度を上げるという理由もあるが、企業の使命であるCRS(社会貢献)が大切となる。ゴルフを通じて、地域の活性化、市民のレクリエーションなど、その意義は計り知れない。

 なのに、共同開催で試合数は増えたものの、HPなどのコンテンツは格差がはっきりしてしまう露呈振り。ライツの管理はこのコラムでも数年前から警告しているのに前進が見られない。世界第3位のツアーがここまで進化しないのはやはり変だと思うのだが…。

90年代からほとんど進化してない乏しいコンテンツ…。そんなツアーにはたして海外は魅力を感じてくれるのか




アジアンツアーでさえ充実のコンテンツ




わずか13試合のアジアンツアーだが、日程は10月に開幕し、翌年9月で終わるという米ツアーと同じスタイル。公式サイトも充実していて、定期的に更新されるインタビュー、選手情報、ツアー情報など、見て楽しいコンテンツが盛りだくさん。


タケ小山
本名=小山武明(こやま・たけあき)/1964年生まれ。プロゴルファー、ゴルフ解説者。テレビ「サンデーモーニング」(TBS)ほかラジオやコラムニストとしても活躍。東京都出身。

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