連載コラム

タケ小山のオレにいわせろ!

女子ツアーが試合会場での写真撮影を制限。ツアーが肖像権をもつ姿勢は大いに評価したい

2016/4/26 22:00

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写真=小林司、相田克己/イラスト=北沢夕芸

 ハローエブリバディ!!なゴルフシーズン到来。ゴルフ三昧もいいけれど、たまにはツアー観戦なんてのもいいものですよ。

 ツアーといえば、相変わらず人気の女子ツアーが、今年度、ちょっとした改革をしたようです。それは、このコラムで以前からわたしが訴えていた、選手たちの肖像権に関すること。

 開幕戦の前日、LPGAは「選手、用品のプロサービス、マネージャー、コーチに対して、試合会場でのいかなる場所であってもカメラ・ビデオカメラなどの使用を禁止する」と通達。写真を使う場合は、すでに昨年7月に公式写真エージェンシー提携をした写真通信社「ゲッティイメージズ」から規定料金を支払って使用すること、という内容だ。

 理由はもちろん、「選手の肖像権は協会が所有している」から。その管理を今年から厳密に行っていく、ということらしい。

 この通達に、選手を含め関係者は騒然。なにしろ、いままでこんなこと一度もなかったからね。突然の厳戒令に、LPGAをたたく声も少なくないようだが、わたしは間違っていないと思うし、今後ツアーを成熟させるために一歩大きく前進したと思っている。

 ただし気になるのは、まだまだ規定に曖昧な部分があることや、ブログ、フェイスブックなどSNSへのアップを禁止するなど、ツアーのプロモーション活動を妨げている面もあること。

 アメリカでは男子ツアーも女子ツアーも同様の肖像権管理を行っているが、SNSなどプライベートな発信は禁止していない。

 実際、選手たちの個人的な情報発信を楽しみにするファンはたくさんいるはずで、これはツアーにとってもいいプロモーションになるからだ。

 また、売り上げが選手たちに還元されるかどうかも明確にすべきこと。そのあたりのグレーゾーンを解決できれば、よりツアーの質向上が望めるはず。今後の動向に期待したいですね。

 しかし、大きな声で改革を宣言しつつ、そこまでにも到達できない男子ツアーって…。

撮影範囲のルールや罰則、選手への還元などまだ曖昧なようだが方向性は間違っていないぞ。それに比べて男子は…




ファンに人気! 女子プロのSNS




ツアープロたちの素顔が垣間見えるツイッターやフェイスブック、インスタグラム。イ・ボミや吉田弓美子などフォロー数も多く楽しみにしているファンは多い。この通達によって、選手からの投稿が減ってしまうのは残念だ。


タケ小山
本名=小山武明(こやま・たけあき)/1964年生まれ。プロゴルファー、ゴルフ解説者。テレビ「サンデーモーニング」(TBS)ほかラジオやコラムニストとしても活躍。東京都出身。

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